CROSSROADS|学び×福祉×政治 · 2026年10月4日 · 15:51
性教育は、性行為について教えるだけではありません。
自分の身体を知ること。 身体にはプライベートな部分があること。 嫌なことには「嫌だ」と伝えていいこと。 相手の身体にも勝手に触れないこと。 人との距離や境界線について学ぶこと。
こうしたこともすべて、自分と相手を大切にするための学びです。
例えば、人前で自分の性器に触ってしまう子どもに対して、
「そんなことしちゃダメ」
と注意するだけでは、
「なぜダメなのか」 「では、どこならいいのか」
までは伝わらないことがあります。
だからこそ、
「身体にはプライベートな部分がある」 「人前ですることと、一人の場所ですることには違いがある」
と、絵やカード、繰り返しの学習など、その子が理解できる方法で具体的に伝えていく必要があります。
知的障害や発達障害など、スペシャルニーズのある子どもたちへの性教育は、理解の仕方や発達、コミュニケーション方法が一人ひとり異なるため、高い専門性が求められます。
大切なのは、
「理解が難しそうだから教えない」のではなく、 「どうすれば本人に伝わるのか」を考えること。
今回は、東京都の特別支援学校における性教育の考え方や、現場の教員が抱える課題、具体的な教材や実践例、そして保護者の声を紹介しながら考えます。
「ダメ」と注意するだけで、本当に子どもは学べるのか。 学校と家庭だけに任せるのではなく、行政はどのような支援を用意すべきなのか。
生活年齢を尊重しながら、その子が理解できる方法で届ける。
障害のある子どもたちの“自分の身体を守る力”をどう育てていくのか。
CROSSROADS #114で考えます。