CROSSROADS|学び×福祉×政治 · 2026年9月22日 · 15:59
【CROSSROADS #106】
「働きたいのに、ヘルパーが使えない ― 重度障害者の就労を阻む“制度の壁”」
重度の障害があり、日常生活ではヘルパーの介助を受けている人がいます。
食事、トイレ、移動、姿勢調整、たんの吸引――。
生活するために必要な介助です。
ところが、「働きたい」と思ったとき、その支援をそのまま職場で利用できるとは限りません。
通常の重度訪問介護では、通勤や勤務中などの経済活動は原則として対象外。
その壁を補うために「重度障害者等就労支援特別事業」が設けられていますが、実施するかどうかは自治体によって異なります。
さらに、公務員など公務部門で働く場合には、この特別事業の対象外となるという別の壁もあります。
今回のきっかけとなったのは、TBS「報道特集」が伝えた、重度障害のある女性とその家族の姿です。
滋賀県教育委員会で働くことになった女性は、介助の問題を抱えながら就労を続けています。
一方、自治体の制度を利用し、職場にヘルパーが入りながら働いている人もいます。
「介助が必要だから働けない」のか。
それとも、
「働くために必要な介助を社会が用意できていないから、働きにくい」のか。
今回は、
・重度訪問介護と「就労」の関係 ・重度障害者等就労支援特別事業とは何か ・全国でどのくらい利用されているのか ・自治体による地域差 ・なぜ公務員は対象外なのか ・企業側の合理的配慮と福祉制度の役割分担 ・ヘルパーの新たな活躍の場につながる可能性
などを、一つひとつ整理します。
働くことだけが、その人の幸せではありません。
しかし、「働きたい」と希望する人が、障害そのものではなく制度を理由に選択肢を狭められているとすれば、そこには考えるべき課題があります。
本人が望む社会参加や働き方をどう支えるのか。
重度障害者の就労と、ヘルパー利用をめぐる制度について考えます。
【参考・ネタ元】 TBS NEWS DIG/報道特集 「『就職して社会に貢献したい』重度障がい者の社会参加はばむ制度の壁、葛藤する女性とその家族」 YouTube公開:2025年12月21日