青空朗読 · 2026年9月15日 · 8:18
永日小品 柿
著者:夏目 漱石 読み手:加藤 純子 時間:8分18秒
喜いちゃんと云う子がいる。滑らかな皮膚と、鮮かな眸を持っているが、頬の色は発育の好い世間の子供のように冴々していない。ちょっと見ると一面に黄色い 心持ちがする。御母さんがあまり可愛がり過ぎて表へ遊びに出さないせいだと、出入りの女髪結が評した事がある。御母さんは束髪の流行る今の世に、昔風の髷 を四日目四日目にきっと結う女で、自分の子を喜いちゃん喜いちゃんと、いつでも、ちゃん付にして呼んでいる。このお母さんの上に、また切下の御祖母さんが いて、その御祖母さんがまた喜いちゃん喜いちゃんと呼んでいる。喜いちゃん御琴の御稽古に行く時間ですよ。喜いちゃんむやみに表へ出て、そこいらの子供と 遊んではいけませんなどと云っている・・・
【青空朗読】とは
青空朗読はインターネット上の図書館「青空文庫」の作品を朗読するプロのアナウンサーによる社会貢献活動としてスタートしました。近年は、朗読を学ぶ一般の方々からも作品を提供していただいています。2016年5月に一般社団法人となりました。
https://aozoraroudoku.jp
【青空朗読ご支援のお願い】
★企業および団体の皆様へ
青空朗読は、「青空文庫」の蔵書を朗読で味わうことができる公共空間を目指しています。
CSR等企業の社会貢献活動の一環として、運営費のご支援をお願いしております。 詳しくは、青空朗読までお問い合わせください。
★個人の皆様へ
ご寄付のお願い
継続して活動を続けていくために、青空朗読の活動趣旨にご賛同いただける方からのご寄付をお待ちしています。
★振込先
三井住友銀行 赤坂支店 普通 9263872
口座名義:一般社団法人 青空朗読
こちらからもご寄付いただけます。
https://syncable.biz/associate/aozoraroudoku