【海外ネタを毎日配信】ポッドちょっと放送局 · 2026年9月6日 · 16:02
本日のYOSHIO's Report 2026年9月7日(月)
この配信で話されている内容は与太話です。誤認や思い込み、ハルシネーションが多々含まれますのでお気を付けください
パーソナリティ:YOSHIO
1. Uberが12年営業したナイジェリアと10年営業したウガンダから9月2日に撤退、同じ朝に本社は全社員の約10%にあたる3,300人を削減した
2026年9月2日水曜日の朝、ナイジェリアのラゴスとウガンダのカンパラで通勤客がアプリを開くと「No trips available(利用できる車はありません)」とだけ表示された。Uberは利用者へのメールで「事業を徹底的に見直した結果、2026年9月2日付でナイジェリア事業を終了する難しい決断をした」と説明した。Uberは2014年にナイジェリアに参入し、2017年時点で利用者約30万人、ドライバー約7,000人と自ら公表していた。転機は2023年半ばで、ナイジェリア政府がガソリン補助金を撤廃し通貨ナイラを変動相場に移した結果、給油所のガソリン価格は4倍になり、通貨安で輸入部品も高騰、ギアボックス・エンジンオイル・タイヤなどの整備費がドライバーの重荷になった。運賃を上げれば給与が伸びない通勤客が離れ、抑えればドライバーの収入が貧困線を下回るという板挟みで、2026年3月にはAmalgamated Union of App-Based Transport Workers of Nigeria(AUATON)が25%の手数料をめぐりストライキに入った。エストニア発のBoltは手数料を20%に下げ、Uberが認めなかった古い車種を許容し、Ibadan・Benin City・Enuguなど地方都市に展開して国内シェア55〜60%を獲得、Uberは25〜30%に縮小した。inDriveは手数料10%未満で乗客とドライバーが運賃を交渉する方式で下から圧力をかけた。撤退により約1万人のドライバーが影響を受け、特に車両金融スタートアップMoove(2020年ラゴス創業、Uberのサハラ以南アフリカ独占パートナー)とドライブ・トゥ・オウン契約を結んだ層が打撃を受けた。Mooveは2023年までにSuzuki S-Pressoを約5,000台配車し、1日約9,400ナイラを36〜48か月払う契約だったが、Uber停止直後に独占条項を免除しBolt・inDriveへの移行を認め、Notadeepdiveによれば一部の残債帳消しも検討している。Moove自身は本社をドバイに移し、2億5,000万ドル(約390億円)のシリーズCで評価額21億ドル(約3,280億円)に達し、AlphabetのWaymo向け自動運転車デポ運営に移行した。同じ朝、CEOのDara Khosrowshahiは全社員の約10%にあたる約3,300人の削減を発表。Fortuneによればコロナ禍の3,700人削減以来の規模で、景気ではなく組織の複雑化が理由とされ、浮いた資金は自動運転に向かう。Uberは自動運転に100億ドル(約1兆5,600億円)を投じる方針で、提携先から12万台の確約を得ている。同時期にUberはDelivery Heroを148億ドル(約2兆3,000億円)の現金で買収完了し、ナイジェリア最大級のクイックコマースGlovoを含むアフリカ事業を取得した。Uberは2025年後半にCôte d'Ivoire、2026年初頭にTanzaniaから撤退し、南アフリカでは格安のUberXを終了。Semaforによればアフリカで残るのはEgypt、Ghana、Kenya、South Africaの4か国で、エコノミストのCharlie Robertsonは一人当たりGDPが2,000ドル(約31万円)を超える国にのみ残っている点を指摘した。P&Gは2023年末にナイジェリアから撤退し「ドル建て企業が価値を生むのは非常に難しい」と述べていた。ナイラはこの1年で持ち直し2018年以来の水準で年を終える見通しだが、4か月後に選挙を控え補助金論争も再燃している。
【今回のキーワード】
Uber(配車・デリバリー大手)、Dara Khosrowshahi(Uber CEO)、Andrew Macdonald(Uber 社長兼COO)、Nigeria(ナイジェリア)、Lagos(ラゴス)、Uganda(ウガンダ)、Kampala(カンパラ)、Third Mainland Bridge(ラゴスの橋)、Ibadan(Oyo State)、Benin City(Edo State)、Enugu(Enugu State)、Abuja(アブジャ)、ride-hailing(配車サービス)、No trips available(アプリに表示された文言)、petrol subsidy removal(ガソリン補助金の撤廃)、naira(ナイジェリアの通貨)、float the naira(ナイラの変動相場移行)、Bola Tinubu(ナイジェリア大統領)、break-even cost per kilometre(1キロあたりの損益分岐コスト)、commission(プラットフォーム手数料)、25% commission(Uberの手数料)、Amalgamated Union of App-Based Transport Workers of Nigeria / AUATON(ナイジェリアのアプリ配車運転手の労働組合)、Bolt(エストニア発の配車サービス)、inDrive(運賃交渉型の配車サービス)、LagRide(ラゴス州政府が支援する配車スタートアップ)、surge pricing(需要に応じた自動値上げ)、peer-to-peer bidding(乗客とドライバーの相対交渉)、Moove(ラゴス発の車両金融スタートアップ)、drive-to-own(払い終えると車が自分のものになる契約)、Suzuki S-Presso(Mooveが配車した小型車)、₦9,400(1日あたりの返済額)、Series C(資金調達ラウンド)、Waymo(Alphabet傘下の自動運転タクシー)、Alphabet(Googleの親会社)、autonomous vehicles / AV(自動運転車)、robotaxi(無人タクシー)、Advanced Technologies Group / ATG(Uberの旧自動運転部門)、Rivian、Baidu、Pony.ai、Delivery Hero(欧州のデリバリー大手)、Glovo(Delivery Hero傘下、ナイジェリアのクイックコマース)、SSW Partners(プライベートエクイティ)、Uber Eats、Chowdeck(ナイジェリアのフードデリバリー)、Jumia Food、Bolt Food、quick-commerce(クイックコマース)、take rate(手数料率)、Côte d'Ivoire(コートジボワール)、Tanzania(タンザニア)、UberX、Egypt、Ghana、Kenya、South Africa、Charlie Robertson(新興国担当エコノミスト)、GDP per capita(一人当たりGDP)、Procter & Gamble / P&G(日用品大手)、Diageo(英国の酒類大手)、MTN Nigeria(南アフリカ系通信大手のナイジェリア法人)、Jumia(アフリカのEC企業)、Kenn Abuya(TechCabal 記者)、Notadeepdive(出典メディア)、TechCabal(出典メディア)、Semafor(出典メディア)、Fortune(出典メディア)、The Condia(出典メディア)
※金額換算は1ドル=156円(2026-09-04時点)で計算しています。