ER/ICU Radio · 2026年8月31日 · 20:22
1.論文のタイトルPrevalence of chronic traumatic encephalopathy at death in National Football League players: retrospective population based cohort study, 2008-21
2.CitationBMJ 2026;394:e100418
3.論文内容の要約本研究は、米国ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の元選手における死亡時の慢性外傷性脳症(CTE)の推定有病率の範囲を特定し、CTEの病理学的重症度と臨床的な認知症リスクとの関連性を評価した回顧的集団ベースコホート研究である。プラスチック製ヘルメットの使用が義務付けられた1949年以降にデビューし、2008年から2021年の間に死亡した元NFL選手1,712名を分母(ベースライン集団)とし、そのうち脳バンク(UNITE等)に脳が提供された338名の病理組織学的および臨床的評価を行った。
解析の結果、脳提供者338名のうち315名(93.2%)がCTEと診断された。この結果に基づき、死亡した元NFL選手全体における死亡時CTE有病率は、最も保守的な仮定(未解析の非提供者全員が非罹患であったとする仮定)で18.5%、最も寛容な仮定(未解析の全員が罹患していたとする仮定)で98.7%の範囲内にあると推定された。脳提供が最も頻繁に行われた2016年から2021年の期間における推定有病率は、24.5%〜97.7%の範囲であった。
脳提供者の30.8%(104名)は、最も重篤な病期であるステージIVのCTEを呈しており、全体で59.8%(202名)が認知症を患っていた。選択バイアスを補正した調整解析において、ステージIVのCTEは認知症診断リスクの有意な上昇(リスク比1.44)と独立して関連していた。さらに、死亡診断書における認知症や神経変性疾患の過小報告が著しいことも明らかになり、臨床的に認知症と判定されていた脳提供者のうち、死亡診断書(主要または副次的死因)に神経変性疾患の記載があった割合は40.6%(82名)に留まっていた。
4.批判的吟味
内の妥当性(Internal Validity)
外的妥当性(External Validity)