ER/ICU Radio · 2026年8月23日 · 20:35
1.論文のタイトルCharacteristics of sudden cardiac arrest during endurance racing: a decade of the Paris registry
2.CitationEuropace (2026) 28, euaf313
3.論文内容の要約本研究は、パリで過去10年間(2011年〜2024年、2020年を除く)に開催された主要な持久系ロードレース(20 km、ハーフマラソン、フルマラソン)において発生した、スポーツ関連突然心停止(Sr-SCA)の発生率、臨床的特徴、原因、性差、およびレース中の走行パフォーマンスとの関連を調査した前向き登録調査に基づく研究である。
120万人以上の完走者を対象とした分析において、17例の突然心停止(男性15例、女性2例)が同定された。粗発生率は男性が100万人あたり16.9例、女性が5.7例であり、男性で有意に高かった。臨床的特徴として、心停止からの生存率は88%(15/17例)と極めて高く、生存者のほぼ全員が良好な神経学的予後(CPC 1)を示した。退院後の詳細な医療評価を行ったものの、原因が特定されなかった症例(特発性)が47.1%(8/17例)を占め、特定された中では虚血性心筋症(29.4%)が最多であった。
また、20 kmおよびハーフマラソンにおいては、突然心停止全体の半分以上(12例中9例)が最終1 kmの区間で発生しており、最終1 kmにおける心停止リスクは他の地点の15.2倍に達した(フルマラソンではこの偏りは見られなかった)。ハーフマラソンのパフォーマンスデータを分析したところ、最終1 kmで時速2 km以上の急激な加速を見せた割合は、男性が女性の約2倍であった。このような最終局面での加速パターンの性差(生理学的・行動的要因)が、男性における突然心停止リスクの高さに関与している可能性が示唆された。
4.批判的吟味
内的妥当性
外的妥当性