Webコンサルタント中山陽平の「中小企業を強くするWebマーケティングラジオ」
Webコンサルタント中山陽平の「中小企業を強くするWebマーケティングラジオ」 · 2025年2月2日 · 26:56
ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。
この記事では、AI検索・AIサーチが当たり前になっていく中で、 「情報発信ができない会社」がどんどん不利になり、 勝ち組と負け組の二極化が加速していくという話をしています。 その上で、今から具体的に何をスムーズにし、どう動いていくべきかを、 現場での経験を交えながらお伝えします。
収録当時の考え方に加えて、2025年時点でのAI検索やツールの最新状況も、 引用元付きで補足しながら整理していきます。
AIサーチが変える「探し方」:判断基準ごとAIに任せる時代少し前までは、私自身も「AIが本格的に検索の主役になるのは、もう少し先だろう」と考えていました。 人間の検索行動にはクセがありますし、検索エンジンに入力するキーワードも、ある意味長年の習慣です。 その習慣が丸ごとAIに置き換わるには、時間がかかるだろうと見ていたのです。
ところが、ここ1〜2年の変化を見ていると、その前提を修正せざるを得ないと感じています。 特にAIサーチのように、AIが検索と回答を一体化して返してくれる仕組みが広がると、 ユーザーの「探し方」そのものが変わっていきます。
従来の検索:判断基準は自分で考える必要があった従来のGoogle検索では、基本的に次のような二段階のプロセスを踏んでいました。
つまり検索エンジンには、「調べたい情報を探すための道具」としての役割だけを期待していて、 何を基準に選ぶべきかというところまでは、自分で考えたり、別途調べたりする必要がありました。
AIサーチ:判断基準と候補がワンセットで返ってくる一方で、PerplexityのようなAIサーチや、検索機能付きの各種LLM(大規模言語モデル)、 ChatGPT、DeepSeek R1などを使ってみると、体験がまったく違います。
例えば、 「こういう状況で、こういうものを探している。どんな基準で選ぶべきか。そして、具体的に何がおすすめか」 とAIに聞くと、
この両方が、最初からセットで返ってきます。 ユーザーは、あまり深く考えなくても、自分の希望条件をざっくり伝えるだけで、 AI側が「こういう基準で選ぶといいですよ」「その基準なら、このあたりが候補です」と まとめて提示してくれるわけです。
しかも「こういう基準で返して」と明示的に指示しなくても、 「この辺でおいしいラーメン屋ある?」と聞くだけで、 AIのほうでレビューや特徴を踏まえて勝手に基準を組み立て、 「こういう観点で見ると、この店とこの店が良さそうです」と返してくれたりします。
ここまで来ると、ユーザーにとっては、 「自分で判断基準を考える」という負担そのものがAIに肩代わりされている状態です。
採用市場が先に示した「二極化」の未来AIサーチが広がっていくと、何が起こるのか。 私は「勝ち組」と「負け組」の二極化が、今以上にはっきりしてくると考えています。
その先行事例として、すでに起きてしまっているのが採用市場です。
魅力を伝えられる会社と、残り物だけが集まる会社採用の世界では、 「入りたい」と思わせるストーリーを打ち出せている会社と、 そうでない会社の差が、すでにはっきり出ています。
前者は、主に大企業が多いですが、 「自分の人生のストーリーの中に、この会社での数年間を組み込みたい」と思わせるだけの情報発信ができています。 一方で、魅力の打ち出しが十分でない会社は、
といった明確なメリットがない限りは、 言い方は少しきついですが、「他で採用されなかった人」だけが、なんとか集まるような状況になりがちです。
これは、その会社の中身が悪いというより、 「きちんと魅力を伝えられていない」ことが問題なのですが、 結果としては、きれいに二極化してしまっています。
同じことが購買行動にも起きるAIサーチが一般的になると、同じ構造が購買行動のほうにもそのまま波及する可能性が高いです。
これまでは、 「地元の地域名+リフォーム」「駅名+歯医者」などで検索してもらい、 自社サイトに来てもらえれば、ページの中身を読んでもらうことで魅力を伝えられる、 というゲームでした。
ところが、 AIがユーザーの代わりに判断基準を決めて、候補を選んで返すようになると、 ユーザーが自分でいろいろなサイトを巡る機会そのものが減っていきます。
結果として、
この2つの間で、大きな差がついてしまうことになります。
AIが好むのは「最小公倍数的な基準」:価値基準の平坦化が進むAIサーチは、多くの場合、 「なるべく多くの人に無難に当てはまりそうな基準」を優先しておすすめを返します。 いわば、最小公倍数的な基準です。
その結果どうなるかというと、
つまり、「AIが用意した土俵」で戦うしかなくなっていくわけです。
その土俵で勝ちやすいのは、資産を持っている会社このとき強いのは、
です。
ざっくり言えば、 すでに資産を持っている会社、あるいは資産を作る能力が高い会社がますます有利になる構図です。
逆に、「自分たちはほとんどコンテンツを出せていないし、これから作る体制もない」となると、 この先はかなり厳しい状況になりつつある、と感じています。
Googleや各ツールのAI化:当時の見立てと今の状況 収録当時の感覚:AI検索は「じわじわ」入ってくるだろう少し前の私は、 「Googleが検索に本格的なAIサーチを入れるのは、まだ先だろう」と見ていました。 ここ数年の動きを見ても、Googleは慎重で、 検索結果のコアな部分を大きく変えるのは簡単にはやらないだろうと感じていたからです。
その代わり、
といった形で、細かい機能レベルでAIが入り込んでくるだろうと考えていました。 ユーザーは最初、それがAIだと意識していないのですが、 便利に使っているうちに「これAIがやってくれているのか」と気づき、 態度が変わっていく、というイメージです。
2025年時点の状況:検索・マップともにAIが前面に出てきている2025年現在の状況を見ると、当時の予想以上のスピードでAIが検索や地図に組み込まれています。
たとえば、Google検索では「AI Overviews」と呼ばれる機能が導入され、 検索結果の上部に、AIが生成した要約やポイントが表示されるケースが増えています。 ユーザーは、従来の青いリンクを一つずつ開かなくても、 要点をざっと掴めるようになってきました。
また、Googleマップでも、Geminiモデルを使った生成AI機能が順次展開されており、 「○○な雰囲気の店」「友だちと行ける場所」といった、かなりあいまいな質問にも答えてくれるようになっています。
この流れは、私がもともと想像していた 「細かい機能にちょっとずつAIが入り込む」というシナリオよりも、 さらに一歩進んで、ユーザーの検索体験の「表側」にAIが出てきた と言ってよい状況です。
同時に、ChatGPT側でもプロダクト検索やショッピングリサーチなど、 購入行動に近い領域での機能拡張が続いており、AIに「候補を選んでもらう」文化は着実に広がっています。
コンテンツを出せない会社が危ない本当の理由こうした状況の中で、 「自分たちの情報を外に出せないままAI時代に突入してしまう」ことは、 ますます危険度が増しています。
エピソード: Webコンサルタント中山陽平の「中小企業を強くするWebマーケティングラジオ」